皆さんも自分の好きな映画やドラマの世界に入り込んで主人公の気分を追体験したいと思ったことはありませんか?
好きな映画の舞台やロケ地を巡ってそうした気分を味わうことは個人旅行でしかなかなかできません。
これまでも旅行を計画するときのメインテーマの一つとしてきました。そうした中でも特に印象に残った場所をエリア別に紹介する10回目です。

今回は京都、大阪、兵庫の近畿3県が舞台となった映画やドラマに焦点をあてます。

京都① ~ 映画「壬生義士伝」
最初は2002年に公開された”家族を貧困から救うための金銭を目的に幕末の新選組に参加した南部藩士吉村貫一郎が動乱の時代に義を貫く姿を描いた映画「壬生義士伝」”の舞台となった京都の壬生エリアです。
映画のロケは京都を中心とした寺社で行われました。


吉村の剣の腕前とは対照的な金銭に拘る姿勢に新選組同士の斎藤一は反感を抱きます。
-1024x683.jpg)


京都と並んで舞台となるのが吉村の郷里の南部藩の盛岡です。

-1024x683.jpg)


剣の達人でありながら金銭に執着する吉村の姿を最初はコミカルに描いていますが、その背景が分かるにつれ背負っているものの重さに胸を撃たれます。
映画のタイトルにもなっている「壬生」には新選組ゆかりの場所が多く残っています。










映画で直接描かれることはありませんが、吉村の長男嘉一郎も南部武士の忠義のために函館で戦う幕府軍に合流します。


百数十年前の新選組の足跡が具体的に分かる場所が京都には残っていることが印象的でした。幕末という日本を二分した激動の時代をどのような思いで駆け抜けようとしたのかが具体的に感じられる場所でした。
京都② ~ 映画「パッチギ」
次は2005年に公開された”1960年代の京都を舞台に、日本人と在日朝鮮人の高校生たちを主人公に社会問題も絡めて彼らの青春を描いた映画「パッチギ」”の舞台となった京都の東山~九条エリアです。
主人公の康介は朝鮮高校の生徒たちとは関わらないように過ごしていましたが、少女キョンジャに一目ぼれしたのを機に在日朝鮮人の人たちへの理解を深めようとします。








大学生が学生運動でよりよい社会を目指して闘争に明け暮れたり高校生たちはもてあますエネルギーを激しい喧嘩で発散しつつも、社会の矛盾に抗って皆が力強くいきていこうという姿が印象的です。








この映画は、京都という街を古都の風情を楽しむ観光視点ではなく、様々な人々が住む多様な街として描いており、観光スポットのすぐ近くにある人々の生活に目を向けさせてくれるものでした。
京都③ ~ 映画「舞妓はレディ」
次は2014年に公開された”舞妓になるために鹿児島から京都に出てきた少女の成長をミュージカル仕立てで描いた映画「舞妓はレディ」”の舞台となった京都の北野エリアです。
オープニングは京都の名所が映し出されます。



物語の舞台となる花街「下八軒」は京都北野の上七軒に祇園白川の風景を組み合わせたセットになっています。




-1024x683.jpg)

地方から出てきた少女に京言葉を仕込んで舞妓に仕立て上げるという設定は、「マイ・フェア・レディ」の日本版といったところですね。




-1024x768.jpg)

エンディングでは再び京都の名所が映し出されます。





舞妓や芸妓が活躍する花街が風景に溶け込んでいるいるのは京都の街の特徴です。映画に登場するスポットを巡れば、京都観光の醍醐味が味わえます。
京都④ ~ 映画「鴨川ホルモー」
次は2009年に公開された”二浪して京都大学に入った主人公が特に考えもなく入部したサークルで“ホルモー”なる謎の競技に出会い京都の他の大学との間で対抗戦を繰り広げる映画「鴨川ホルモー」”の舞台となった京都の鴨川エリアです。
この映画の冒頭でも京都の名所が紹介されていきます。




主人公安部は二浪の後、念願の京都大学に入学し意気軒昂です。

5月の「葵祭」にバイトで参加した安部と友人の高村は、帰りに「京大青竜会」という謎のサークルの勧誘を受け、新歓コンパに参加します。







-1024x683.jpg)

京都の主要な行事に合わせてサークル活動の謎が深まっていき、最後の(女人禁制の)代替りの儀式で活動実態(ホルモー)が明らかになる展開は独特の世界観があり面白かったです。

初戦のホルモーで京大敗戦の戦犯となった高村は寮にこもってしまいます。

ホルモーの開催場所には京都の名所が多く登場します。






-1024x683.jpg)



映画では、ホルモーという独特の競技を進めながら、次々と京都の名所を映し出していきます。映画に沿って京都を巡ってみると名の通った大学も含めてマニアックな旅が経験できるかもしれません。
大阪 ~ 映画「ブラック・レイン」
次は1989年に公開された”アメリカから日本に護送してきたヤクザを空港で逃がしてしまった刑事が、日本の警察との軋轢を起こしながらも犯人を追い続けるアクション映画「ブラック・レイン」”の舞台となった大阪の南~北の繁華街エリアです。
大阪のシーンは主人公ニックと相棒チャーリーが日本のヤクザ佐藤を護送してくるところから始まります。
-1-1024x683.jpg)
ニックとチャーリーは大阪府警の松本の監視を受けながらも佐藤を追跡するため大阪の市内を巡ります












大阪のディープな繁華街の雑多な雰囲気が物語の進行によく合っていました。
映画の冒頭のニューヨークを始め、アメリカ国内でも多くのシーンが撮影されています。
-1024x768.jpg)




ハリウッド作品が描く日本や日本人には時々?がつくような表現がありますが、この映画では比較的真っ当に描かれていたように思います。ロケ地にメジャーな観光スポットは出てきませんが、巡ってみると現在でも映画の追体験ができ面白いです。
<映画情報>
ブラック・レイン 1989年
監督 リドリー・スコット
出演 マイケル・ダグラス、高倉健、アンディ・ガルシア、松田優作
兵庫① ~ 映画「阪急電車 片道15分の奇跡」
次は2011年に公開された”片道15分の鉄道線で、心に辛さを持った登場人物たちがたまたま乗り合わせた電車でお互いを救いあう姿を描いたオムニパス映画「阪急電車 片道15分の奇跡」”の舞台となった兵庫の阪急電鉄今津線沿線です。
映画の舞台となっているのが西宮北口~宝塚の8駅の区間です。



オープニングから各登場人物のエピソードの導入部分が描かれていきます。







映画のロケの多くは人々が日常生活を送っている場所で行われており、それぞれの登場人物のエピソードも誰にでも起こりうるような出来事がつづられていて心がホッとするような作品です。
女子高生の悦子は憧れの大学への進学に悩み、その大学に通う美帆は地方出身のコンプレックスを持って過ごしています。






メインの物語は今津線の駅周辺で進行するのですが、そのストーリーを思い浮かべながら沿線を旅をすると普段やり過ごしてしまうような風景に目が留まり楽しい体験になると思います。
<映画情報>
阪急電車 片道15分の奇跡 2011年
監督 三宅喜重
出演 中谷美紀、戸田恵梨香、宮本信子、有村架純、南果歩、芦田愛菜
兵庫② ~ 映画「ラスト サムライ」
最後は2003年に公開された”かつての南北戦争の英雄だった米国人大尉が日本に渡り明治維新の日本軍の近代化を託される中で、侍の生き方を貫く武将に出会い生き方を見直していくヒューマン映画「ラスト サムライ」”の舞台となった兵庫の姫路エリアです。
主人公オールグレンと武将の勝元と過ごす場所が「園教寺」です。






有名な姫路城からそれほど離れていないところにこのような立派なお寺があることは、この映画をみるまで認識していませんでした。
映画のオープニングに登場する日本を象徴した風景が長崎の九十九島と熊本の阿蘇山です。
-1024x683.jpg)

南北戦争のショーで小銭を稼いでいたオールグレンが日本軍近代化の教官にリクルートされたのがサンフランシスコでした。

オールグレンが天皇に謁見する場面のロケでも各地の名所が使われました。




天皇の描き方や忍者の登場等少し?がつくところはありますが、明治維新で士族たちが急激な変化に抗って武士道を貫こうとした姿はよく描けていたと思います。ニュージーランドロケが中心だったようですが、要所要所に使われた日本の美しい風景は印象的でした。
<映画情報>
ラスト サムライ 2003年
監督 エドワード・ズウィック
出演 トム・クルーズ、渡辺謙、ティモシー・スポール、真田広之
コメント