皆さんも自分の好きな映画やドラマの世界に入り込んで主人公の気分を追体験したいと思ったことはありませんか?
好きな映画の舞台やロケ地を巡ってそうした気分を味わうことは個人旅行でしかなかなかできません。
これまでも旅行を計画するときのメインテーマの一つとしてきました。そうした中でも特に印象に残った場所をエリア別に紹介する11回目です。

今回は北海道が舞台となった映画やドラマに焦点をあてます。

小樽 ~ 映画「ラブレター」
最初は1995年に公開された”事故で婚約者の藤井樹を亡くした博子が彼が昔住んでいた住所に出した手紙が婚約者と同姓同名の女性のもとへ届き不思議な文通が開始、過去と現在を行き来しながらそれぞれのラブストーリー描かれる映画「ラブレター」”の舞台となった小樽です。
冒頭の雪の中を主人公(博子 or 樹)が歩くシーンは天狗山スキー場で撮影されました。

映画は現在と回想(中学時代)の小樽の街並みをとを交互に映し出していきます。
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手紙で樹の過去を知った博子は友人の秋葉と小樽を訪れます。




博子に好意を寄せる秋葉は藤井樹が遭難した現場に連れて行きます。
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雪の八ヶ岳で博子が「お元気ですか、私は元気です。」と死んだ樹に対して叫ぶセリフは、韓国や中国でも多くの若者が知っている流行語になったそうです。
博子や秋葉が暮らす神戸の場面も小樽で撮影されています。



純粋なラブストーリーと小樽の風景がよくマッチしているので、鑑賞前後のどちらでも構わないので訪れてみると映画の雰囲気に浸れると思います。
夕張 ~ 映画「幸福の黄色いハンカチ」
次は1977年に公開された”刑期を終えて出所した男が、偶然出会った若いカップルに後押しされて妻のもとへ戻る姿を描いたロードムービー「幸福の黄色いハンカチ」”のクライマックスシーンの舞台となった夕張です。
主人公の勇作が最後に訪ねる黄色いハンカチが掲げられた炭鉱住宅は「想い出ひろば」として保存されています。







ここは夕張を代表する観光スポットとなっており、2018年にはリニューアルを行い映画の魅力を肌で感じるため多くの人が訪れています。
映画は北海道の網走から夕張まで横断するロードムービーとなっています。







ドライブシーンの合間に勇作と光枝のエピソードが描かれます。


言わずと知れた日本を代表する名作映画ですが、映画のロケ地を巡ることによって北海道の雄大さを実感できます。
日高 ~ 映画「優駿 ORACION」
次は1988年に公開された”ダービー馬を輩出することを夢見る牧場主親子と様々な事情を抱える馬主親子を中心に一頭のサラブレッドを巡る人間模様を描いた映画「優駿 ORACION」”の舞台となった日高地方です。
映画に登場する牧場のシーンは日高地方の新冠で撮影されました。




浦河町にある「優駿ビレッジアエル」ではサラブレッドに触れ合えることができます。




もう一頭の1998年のダービー優勝馬で映画のオラシオンを彷彿とさせた「ウィニングチケット」は2023年2月に32才の寿命を全うしていました。





サラブレッドは皆美しい身体をしていますが、名馬と呼ばれる馬たちは年老いても引き締まった身体で見ていて飽きません。
北海道ではサラブレッドの競馬は行われていませんが、帯広までいくとばんえい競馬が行われています。


映画のクライマックスシーンが東京競馬場で行われる日本ダービーです。


重賞レースに勝つような馬を育てていく大変さがよく分かる映画です。実際に訪れると北海道の雄大な風景と馬たちの姿がよくマッチしていることが実感できます。
札幌 ~ 映画「探偵はBARにいる」
次は2011年に公開された”札幌ススキノで活動する探偵のもとに舞い込んだ謎の女からの依頼をきっかけに、探偵が命を狙われ不可解な事件に巻き込まれていく映画「探偵はBARにいる」”の舞台となった札幌です。
主人公の「俺」と助手の高田が根城としているのが札幌のススキノ界隈です。




ススキノ界隈の路地裏やお店の情景や雰囲気が映画とよくマッチしています。
ススキノ周辺には札幌を代表する観光スポットが多くあり、一部は映画にも登場します。






主人公の「俺」が事件解決のために訪れるのが小樽です。




札幌や小樽といった北海道の中の都会の風景がうまく物語に埋め込まれており、映画の各場面を思い浮かべながら巡ってみると楽しさが増すと思います。
南富良野 ~ 映画「鉄道員(ぽっぽや)」
次は1999年に公開された”妻と娘に先立たれた廃線間際のローカル線の駅長に訪れる小さな奇蹟を描いた映画「鉄道員(ぽっぽや)」”の舞台となった南富良野です。
物語の舞台となった架空の「幌舞駅」のシーンは根室本線の幾寅駅で撮影されました。(2016年の台風以降この駅を含む区間で運転休止中。2024年に廃駅となる予定)



駅舎の内部は映画のセットや資料が展示されています。




撮影当時は現役の駅として利用されていたのが、その後の事情で廃駅になってしまうということが映画の内容と相まって感慨が深まります。
駅舎の周辺には映画のために建てられたロケセットがそのまま残されています。



炭鉱夫の吉岡が事故で亡くなった「幌舞炭鉱」として描かれたのが赤平炭鉱です。



映画の魅力を追体験するという意味だけでなく、戦後の日本の経済成長の中で北海道の鉄道や炭鉱が果たした役割と時代の流れに翻弄されていく姿が実感できる場所です。お勧めです。
富良野 ~ ドラマ「北の国から」
次は1981~2002年に連続ドラマ及びスペシャルドラマとして放映された”東京から故郷の北海道に戻り、大自然の中で暮らす主人公五郎と二人の子供たちの成長を北海道の大自然の中で描いたドラマ「北の国から」”の舞台となった富良野です。
富良野市の麓郷地区には、実際に撮影に使われた家が保存されています。

シリーズ放映終了後に最初に公開されたのが「麓郷の森」と呼ばれるエリアです。










五郎が建てた家を見ていると、各家と一家のエピソードが結びつき深くドラマの世界に浸ることができます。
その他にもドラマに関連した場所が富良野には点在しています。









「北の国から=富良野」と言えるほど、町とドラマの世界が重なり合っています。訪れることでドラマの世界をより深く堪能できると思います。
<ドラマ情報>
北の国から 1981~2002年
脚本 倉本聰 演出 杉田成道
出演 田中邦衛、吉岡秀隆、中嶋朋子
旭川 ~ 映画「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」
最後は1999年に公開された”閉園の危機に追い込まれながら、動物の生態をそのまま見せる“行動展示”で全国有数の人気動物園に復活させた実話を描いた映画「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」”の舞台となった旭川です。
映画の舞台となった「旭山動物園」は旭川市の郊外にあります。





動物園自体はパンダやコアラと言った人気の高い動物がいるわけではなく、ごく一般的な動物たちが暮らしていて遊園地が併設された施設でした。
映画に描かれたように、事態を打開したのが動物の生き生きとした姿を来園者に見せるかを工夫した「行動展示」です。








映画と切り離しても訪れる価値のあるスポットだと思います。映画で紹介されたような先人の苦労を思い浮かべながら動物たちを観察するとさらに感慨深くなるかもしれません。
<映画情報>
旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ 2009年
監督 マキノ雅彦
出演 西田敏行、中村靖日、前田愛、岸部一徳
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